【ドキュメント クマから逃げのびた人々】を読んでみた。現場の声。恐ろしい体験談。
2025/10/12
気になっていた本を読んでみた。
″ドキュメント クマから逃げのびた人々″
感想としては、実際に体験した方々の被害状況、体感した生の声がリアルに伝わってくる。つまり、擬似体験をする事ができる。やはり現場の声は大切だ。事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ。と、織田さんも言っていた。
専門家と言われる方の通り一辺倒の説明よりも、実際に体感して、尚且つ、九死に一生を得た人々の声、体験談の方が、もしもの時の参考になる。
改めて、クマは恐ろしい獣だと感じた次第。気になる事が、たくさん書いてあったのですが、その中でも鈴等で音を鳴らせて、クマに人の存在を知らせ、鉢合わせしない様に、という一般論とは反対の事も書いてあった。その方は、もっと大きな音で知らせる爆竹を鳴らしながら、より安全に山に入ったとの事だったが遠くの方を見ると何かいる。そうこうしている内に黒い物体が瞬く間に、岩の上を飛び跳ねながら襲って来たという。
あとで考えたら、自身の位置をわざわざクマに教えている様なもんだったと・・・。
様々なケースの中でも、一番恐ろしくて、気になった話は、20分程クマと取っ組み合い、格闘した話。
片腕を噛みつかれ、その方の腕を引き千切ろうと凄い力で首を振り回すクマに、もう片方の手で引き千切られまいと必死に抵抗。
決死の偶然パンチで急所の鼻に当たり、熊鼻の向きが変わる程の致命傷、鼻血ブーで、一度は離されるも、再び、ガブリと噛みつかれ、今度も噛みつかれてない片方の手で、クマの目玉に親指を渾身の力を込めて、力一杯グイグイに押し込んで、その挙げ句、クマの目玉が飛び出てきて、遂に目玉が垂れ下がるまで、まるで人の攻撃とは思えない勢いと覚悟で死に物狂いの抵抗を試みる。親指ケンシロウ。
そんな中でも、まだ、攻撃の手を緩めない熊に馬乗りにされ、垂れ下がる目玉のクマとの格闘、かなりの致命傷にもめげないクマの胆力。本物の獣の恐怖。このままでは・・・、と。片目で見えなくなった方向から攻撃し、自分が上になれる様に必死で抵抗。
凄いなと感じたのは、いくらクマが片目になったとはいえ、ある程度の時間、取っ組み合いする中で、段々と慣れて来てクマの攻撃を受け止め、手なのか?足なのか?抑え付ける事が出来る様になった場面。必死さの中に冷静沈着さも垣間見える。そりゃ、食らったら即終了になってしまうだろうから、アドレナリン全開放出、火事場のクソ力、生への執着、漲る本能の解放、全開フルパワーの闘気ヤル気元気、変身サイヤ人というか、その方の腹の座り方なのか括り方なのか、クマにも劣らない胆力も半端ない。正にクマと人間の命を懸けたヒューマンドラマというより巌流島的ドキュメント。
そして、クマ、人共に息ハーハー。ボクシングで例えるなら、7Rインターバル無しだから、消耗も激しいのが伝わってくる。両手にナイフ10本持った様な爪、しかも、噛み付いてくる獣との取っ組み合い。遂に、必死の攻防を制し、体勢が逆になった域に右肘を熊の首にありったけの力を集中させて残りの力を振り絞り、必死で首に押し付け締め上げる。クマ首vs人肘。あれだけ、執拗に攻撃を繰り返して来た凶暴な獣も、遂に泡を吹きだし、口泡ブクブク。読みながら応援する自分もいる。痙攣しだして足をバタバタ、バタつかせ、いよいよ虫の息。最後は持っていたナタで、トドメをさす準備をしようとした時、クマのバタつく足の爪がリュックが引っ掛かり、その方の体制が崩れたところで、緩んだ隙に、やっと熊の方から命からがら逃げ出した。という話。
その後のお医者さんからの見解モヤモヤ感や帰宅時のご家族の対応、そのギャップに中々、本人にしか分からない脱力感、温度差、安堵格差の違いがあるんだな。と、感じた次第です。
詰まるところ、【クマから逃げのびた人】ではあったけど、クマの立場で考えると、【人間から逃げのびたクマ】の話でもありました。
結局、クマに出会したら、そのクマ毎の性分、気分次第の運任せ。ウーウー唸るタカ派のクマに向かって来られたら最終的には闘う事でしか身を守れないし、ポヨ顔したクマなら、そっと後退り。明暗を分けるのは、運気とやる気と武器。
以前、たしか九州の方で、釣りをしてたら、海の中から突然出て来た猪に襲われて、反対にその釣り人のおっちゃんが猪を締め上げて駆除した事件のニュースを思い出しました。
海から猪の襲撃???猪をおっちゃんが締め上げる???
もう世の中、クマは出るは、海からは猪が出るは、しかも、それに負けないおっちゃんはおるは、で、無茶苦茶なカオスな状態になってきてます。地球環境無茶苦茶や。野生の証明デス。


