中谷正義ロマン溢れるチェンコ戦
2021/06/19
世界戦ではないけど、来週開催予定のノンタイトル戦が、どうしても気になってしまいます。
近代ボクシングの最高傑作と言われる、アマチュア戦歴397戦396勝1敗、五輪金連覇、プロ転向後、3戦目での世界最短王者獲得、そして、階級上げてベルト統一、前世界ライト級統一王者ロマチェンコ選手に対峙する中谷正義選手。
マッチメイクに助けられてないリアル実力勝負。このところ、正真正銘のワールドクラス選手との連戦が凄すぎる。リアル宮本武蔵。
後に4団体統一王者になるロペス戦、粘って判定負け、次世代のスター、ベルデホ戦、初回ダウン、中盤、更にダウン奪われ、ダウン2回の後、奇跡的、衝撃的、大逆転KO勝利。ダメージを蓄積させ、時間差でロープまで吹っ飛ばし、立ち上がってきたベルデホ選手を、いきなりゴンと打ちのめした衝撃度は、まるで、漫画の風景。そして、ついに掴んだビック中のビックネーム、ロマチェンコ戦。組みたくても組めないカード。普通の世界戦より、もっと価値がある気がする。
非常に楽しみです。
強豪ひしめく、ライト級戦線。元統一名王者ロマチェンコ選手を判定で倒して、ライト級に君臨するひと回りフレームの大きい現統一王者ロペス選手。
微妙な判定だったけど、勝ったのは、ロペス選手。
そのロペス選手が手を焼き、さらに更に、大きい中谷選手。名前が正義。勝って、是非、世界戦にたどり着いて欲しい。
試合中に見せるガッツと根性、試合を離れた時の長閑な雰囲気と相まって、自然体の味がある人柄が伝わってくる。
普通で考えれば、ロマチェンコ選手に分があるという意見が多いと思うけど、決して、そうとは限らない。
懐深く、東洋太平洋王座11度防衛の実力は、半端ないし、伊達じゃない。
4階級制覇の現世界王者、井岡選手共々、もっともっと、世界に名が轟いて欲しい選手です。
世界戦にたどり着くまでの試練の時期。ロペス戦敗戦からの完全復活。パッキャオ選手が出てきた時みたいな衝撃度を、格上ロマチェンコ選手を飲み込んで、長閑なるガッツ旋風を巻き起こしてほしいと思います。